カーペット剥がし

歩みがおぼつかなくなったかりんのために敷いたタイルカーペット
かりんがいなくなってからも、一部は敷いたまんまにしていましたが
それがしっかり役立っています。

私たちが凍結した道を歩く時、恐る恐るになってしまうみたいに
かのんはむき出しのフローリングの上を歩くのがちょっと苦手。
ですから、タイルカーペットが敷いてある場所は安心して歩きます。

おや、タイルカーペットが1枚剥がれていますけど~。
こんなことをするのは、このお方しかいません。

母さんたちに構ってもらえず、ちょっと退屈になったりした時に
必ずと言っていいくらい、こうやって剥がしているのです。
そして、部屋に持っていき、抱え込んでハムハムしていたりもします。

「これ、誰がやったの?」と問われ、尻尾が下がっているかのん
でも、これしきの悪戯は叱る気にもならないので
おそらくこれからも、剥がされる運命にあるタイルカーペットです。

ぺちぺちくん

かのんはアンダーコートが少ないせいなのか、外見は決してふんわりと柔らかい感じではなく
実際、かりんほど抜け毛の量は凄くありません。

冬毛がほぼ抜けたボディは、脂肪が落ちて筋肉がついたせいもあって
腰回りもスッキリしてきました。
以前は、胴体が丸太棒のように太く、おまけに背中が真っ平だったので
歩く小さなテーブルみたいでしたが、今はそうではなくなりました。

かりんは見た目も触った感じも「ふわっふわで、もっふもふ」でしたが
かのんはそれとは対照的に、ペッタリとした張りのあるボディ。
思わず「ぺちぺち」したくなる【ぺちぺちくん】です。

城…攻めきれず

かりんを連れて4年ぶりの城攻めをしたのは、もう4年半も前のこと。
当時13歳だったかりんは、日々のちょっとしたことに老いを感じるようになっていた頃で
山道を登るのを、珍しく躊躇っていたのを昨日のことのように思い出します。

お天気に恵まれたゴールデンウィーク後半の初日
そんな思い出の場所へ、かのんを連れて出掛けることにしました。

途中、3000平方メートル余りある広大な曲輪跡まで行って休憩。
本丸までは、これから先【七曲り】と呼ばれているつづら折りの坂道を
600メートルも歩かなくてはなりません。

本日はそこまで気合が入ってなかったし、気温もぐんぐん上がってきたので
残念ながら(予定通り)ここで終了となりました。

この時点でかのんも結構お疲れのようで、足取りも少し重たくなっておりました。

こうして出掛けることにあまり慣れていないせいか、すぐに疲れちゃうかのん。
でも、母さんたちの気力や体力と釣り合いが取れていて、これはこれで良いのかもしれません。

ゆきちゃん

この、雪のように白く楚々とした愛らしさを醸し出している白柴さん。
【かりん工房】に何度か登場してくれたまるこちゃんの、後輩ワンコさんです。
お名前は、ゆきこちゃん。(「ゆきちゃん」と呼ばせてもらっています)

実は、かりんが亡くなる1か月少し前、まるこちゃんが旅立ちました。
顔を合わせばお互いガゥガゥで、決して仲良くはできなかったのにね。
私たちの知らないところで、こっそり打ち合わせでもしていたかのように
ほぼ同時期に旅立ってしまったのでした。

そして、その後。
出会いは突然に、昨年の3月にかのんを我が家に迎えたわけなのですが
偶然にも、ゆきちゃんも昨年の4月に家族として迎えられました。
更に、ゆきちゃんもかのんも、同じく繫殖リタイア犬だったのです。

そんなこんなで、予期せぬ偶然が重なった似た者同士(?)のふたり。
初顔合わせは1年前でしたが、テリトリーに侵入することになるせいか
いきなり仲良くするのはちょっと無理そうな感じでした。

あれから何度か会い、今はそれぞれの居場所を区切ってあったり
どちらかが抱っこされていたりすれば、何となく安心して過ごせるようです。

段ボールの壁を隔てて、かのんの様子を静かに窺っているゆきちゃんの姿。
まるこちゃんとかりんとでは、この状態であっても穏やかでいることはできなかったから
お互いをさり気な~く意識しながらも、平静に過ごしてくれれば上出来だと思えます。

でも、いつか、この壁がなくても気にせず過ごせるようになるといいな♪
…と、欲が出てしまう母さんなのでした。

大好きな場所で

4月1日、BigなMountainにあるハーブ園の今シーズンのオープン日でした。
この時期特有の、霞がかったもんわりとした景色ではありましたが
吹く風が少し冷たく感じられる以外は、青空の広がるお天気でした。

かのんとハーブ園に来るのは3回目。
今まで、園内のミニドッグランではほとんど走らなかったので
今回はかのんの大好きなボールを持参しました。
室内で遊ぶ時には、ボールを投げて持って来る遊びをするのですが
果たして、戸外ではどうでしょう。

はいっ、遠くへ投げたボールを嬉しそうに持って来てくれましたよ。
投げては持って来る…を、かのんも母さんもひとしきり楽しみました。

ドッグランで遊んだ後、ハーブティーをいただきに建物へと向かう時
先へと進むかのんが、木製アーチのところでちょこんと座る後姿を見て
一瞬、かりんの姿が重なったような気がしました。

2シーズンめのハーブ園。
かりんからかのんへと受け継がれたかのような、この穏やかな時間に
私たちの大好きな場所は永遠なのだと思いました。