伏せをしてくつろいでいるかりんの前に座って話しかけながら
前脚をそっと撫でるのが、母さんは大好きです。
毛の流れに沿って優しく撫でていると、眠たそうな顔になります。
このちょこんと前に出された小さな脚を眺めながら
ふと、かりんが家にやって来た頃を思い出しました。
その頃、身体に似合わない大きなポッテリとした脚をしており
「どれくらい大きくなるのかしら?」
少々ドキドキしながら、成長ぶりを見守りました。
しかし、想像していたよりも小ぶりなサイズで成長が止まり
ちょっぴり拍子抜けしてしまった母さん。
今では小さく見えてしまうその脚を見る度に、触れる度に
そんなことを懐かしく思い出すのでした。