オムツ職人

2019年12月、犬用オムツをつけてオムツデビューしたかりん
その1か月後あたりから、人間の赤ちゃん用オムツに手を加えたぷりケツの友を使うようになり
早いもので、もう1年5か月になろうとしています。

その間、尻尾の穴は勿論のこと、股ぐりを広くするために手を加えたりしながら
母さんはかりんのオムツを延々と作り続けました。

最初の頃は、尻尾の穴の位置が定まらず時間がかかっていましたが
今や、かりんのオムツ作りに関して、母さんは職人の域かもしれません。


かりんのオムツをせっせせっせと作っている時も
母さんにとっては、ささやかな幸せを感じることのできる時間です。
どうか、これから先も、もっともっと母さんにオムツを作らせてね。

毛玉との闘い

四六時中オムツをし、また、身体の左側を下にして横たわってばかりいるかりん
じっと横たわっているだけならまだしも、その体勢のまま這いずって動くことがあるので
腰からお尻回りの毛(特に左側)は、摩耗したり、プードルのような毛束がいっぱい。
そして、それが酷くなると小さな毛玉となります。

小まめにブラッシングすれば良いのでしょうが、左側が上になるように寝かせると
電池切れになるまで延々と鳴き続けるので、どうしても後回しになってしまいます。

昨日は意を決して、腰からお尻周りの固まった毛束をほぐすことにしました。
コームを使って少しずつ少しずつ、ゆっくりゆっくり、根気強くほぐしていきます。
そんな作業をしていたら、あっという間に1時間が経過していました。

上の画像は、今日のかりんの左側の腰回りです。
昨日、綺麗にしたはずなのに、すでに「もしょもしょ」になっています。

でも、無心になって、かりんのこんがらがった毛束をほぐしている時間は
母さんにとって心穏やかになることのできるひとときです。

かりんの身体に触れることが、何より心落ち着けるのだと改めて感じています。
触れられているかりんも、同じように思ってくれているかなぁ。

お出掛けは膝の上

我が家の連休のお出掛けは、ばぁばの様子を見るための定例の帰省を兼ね
母さんの実家へ1泊2日で帰省したくらいでした。

コロナ禍に加え、かりんを連れての遠出は難しくなってしまいましたが
実家から遠くなく、自然豊かな場所にある紙漉き女房さんご夫婦の工房へ
またまたお邪魔させていただきました。

ここ最近、出掛けた時の定位置になりつつある母さんの膝の上に横たわり
「ココはどこだっけ?」と、周りの様子を窺い知ろうとするかりん
かりんの左後ろ下の猫ベッドに、猫友だちのぶんちゃんが見えます。

この日の最高気温は22度。
工房横の木漏れ日の下でかりんを膝の上にのっけて
青い空に浮かぶ様々な形の雲を眺めながら、のんびりと過ごしました。

何組かのお客さんが、「ん?」という面持ちで通り過ぎていかれましたが
Kちゃんが撮ってくれた写真を見て…納得しました。
生きているとは思えないくらい、かりんがあまりにもぐんにゃり過ぎて
ちょっと不思議な光景に見えましたから。

別の日には、かりんが大好きだった古墳のある公園にも出掛けました。
今度は、Kちゃんの膝の上にのっかっています。

長い時間はちょっと無理(かりんも母さんたちも)ではあるけれど
膝の上は、出掛けた時の定位置になりつつあります。

あれこれ思うこと

熱烈☆お食事サービスが、変化するお食事サービスになってから
4か月が過ぎようとしています。
「とにかく食べさせなきゃ!」との突き進むような思いだけで
ほぼ強制的にご飯を食べさせてきました。

強制的に食べさせることは、母さんの自己満足でしかないのでは?
ギャーギャー大騒ぎして食べるのを嫌がる姿を見ていると
そんな気持ちになってしまうこともあります。

上体を起こすこともできず、また、仮に起こしてやったとしても
その体勢が辛いようで、「やめて~」と言わんばかりに吠えます。
身体を横たえたまま、前脚と頭だけを懸命に動かしている様は
ひっくり返ってしまった虫が虚しく足掻いているかのよう。

本来嬉しいはずの食事は義務となり、楽しいはずのお出掛けも
今のかりんにとって、決してそうは言えないものとなっています。

そんなかりんを見ていると、「果たしてかりんは幸せ?」という疑問が
心の奥底からふつふつと湧いてきます。

でも、「歩けないし寝たきりだし、楽しいことなんて何もないから
生きていてもしょうがない」なんて、かりんは思わないでしょう。
かりんにとっての『生きる理由』があるとすれば、「今、生きているから」
それは、当たり前だけど、とてもとてもシンプルなこと。

不本意な食事ながらも、結局はのみ込んでくれているわけで
かりんの身体は生きようとしているのだと、そう思うことにしています。

ちゃんとゴックンしてくれるうちは、頑張って食べてもらいましょう。
母さんも、ただただ…かりんに生きていて欲しいから。

散歩コースの公園で

お散歩日和とは、正に今日のようなお天気のことを言うのよね。
母さんの平日のお休みがイイ天気だったら、必ずスペシャル散歩に出掛けていたっけ。
今はスペシャルは無理だけど、平日の散歩コースだった近所の公園に久しぶりに行ってみました。

この時期になると、甘い香りを漂わせながら垂れ下がっていた藤の花。
小雨くらいなら、この藤棚の下に入れば何とかしのげたものですが
すっかり刈り込まれ、青空がよ~く見えるようになっていました。

母さんの膝の上に横になり、何とか落ち着く体勢になったかりん
春の優しい陽射しと、時折ひゅ~っと吹き抜ける心地良い風に
しばらくの間ウトウトしておりました。

公園の中を楽しそうに駆け抜けるかりんの姿を思い出しながら
胸の奥がツンと痛み、空の青をちょっぴりせつなく感じる母さんでした。