かりんの散歩コースでもある住宅地の横には田んぼがあります。
春の田植えに始まり、夏には風になびく緑の波、そして秋には頭を垂れた稲穂。
そんな風景を、かりんと共に見て、感じて、味わってきました。
しかし、この田んぼを埋め立てて住宅地になるという情報が
今年に入ってから知らされました。
ですから、この春は田植えはされずそのままになっていました。
先月あたりから埋め立てが始まり、景色が変わり始めました。
行き場のなくなったカエルたちが、嘆くように鳴いています。
黄金色に染まる稲穂を眺めながらの夕日の散歩もできないし
今までのように、畦道に生えている草をクンクンすることも
思う存分の用足しもできなくなります。
「何だか淋しいなぁ…」
そんなふうに思っているのは、母さんだけではないでしょう。