一日のほとんどを、一階の和室で過ごしているかりん。
そばに行って「よしよし」と声を掛けながら撫で撫でしても
少しばかり体勢を変えてみても、水を飲ませてみても
どうしても鳴き止んでくれない時があります。
そんな時は、居場所を変えてみます。
とりあえずリビングのソファーの上に移動させてみましたら
気分が変わったのか嘘みたいに静かになり、スースー寝始めました。
この、頭が少し落っこちそうな感じにしてソファーに横たえるのがミソです。
しかし、だんだんと落っこち度が増してきて、ソファーから落ちていることもあるので要注意。
自分の力だけでは移動できないかりんが、ほんの少しでも気分良くいられるように
母さんはかりんを抱えて家の中をあっちこっちしたり、膝に乗っけたりするからね~。
日記
膀胱炎
先週あたりから、かりんの尿の色が少し茶色がかって見えるようになり
その数日後、オムツを替えようと外したら、尿がドロッと粘り気を帯びていました。
病院へ連れて行き診てもらったところ、膀胱炎でした。
一日中オムツをした状態でいると、どうしてもお尻周りが不潔になるため
細菌が尿道を通って膀胱に入り込んで炎症を起こしやすくなってしまうそうです。
膀胱炎にならないためには。
・オムツを小まめに交換すること ・オムツを外す時間を作ること
要するに、お尻周りを清潔に保つということに尽きます。
一番良いのは小まめにお尻周りを洗うことですが、寝たきりの状態ではなかなか難しいですし
洗ったとしても、乾かすのがこれまた大仕事です。
楽に洗えて乾かす手間を省くため、腰から下の毛を剃るという選択肢もあるそうですが
流石にそれは…躊躇してしまいました。
でも、母さんの手で、内股の毛は少し短かめに刈り込みました。
今日のかりんは、オムツを外した状態でコテンと横になっています。
もう、以前のようにモゴモゴ動き回ることはないので、このままにしていても大丈夫ですが
思いがけず動き、マットからはみ出していたりすることがあるので要注意です。
病院では、効果が2週間持続する抗生剤の注射と飲み薬の抗生剤が処方され
その効果が出て、翌々日には尿はいつもの状態に戻り、ホッと胸を撫で下ろしました。
頼りになる存在
皮下補液をしてもらうため、週一でかりんを病院に連れて行くのですが
いつも決まってドクターの口から発せられるのが、「変わりはない?吐き気はない?」の言葉。
かりんの腎臓の数値からすると、普通なら吐き気があって当然のようですが
幸いにも今のところ吐き気の「は」の字もありません。
腎臓病を治す薬はないし、腎臓は一旦悪くなると良くはなりません。
慢性腎臓病とのつき合い方は、「その進行をいかに遅らせるか」の
一言に尽きるのだと思います。
犬の場合、慢性腎臓病と診断されてからの予後は良くないそうですが
ありがたいことに、かりんは1年を優に超えました。
一口に慢性腎臓病と言っても各々違うので一概には言えませんが
かりんには効果があったと思われるサプリメントが、【アゾディル】。
腎機能が低下すると、老廃物を上手く濾過・排泄できなくなるため
その老廃物を栄養源として利用してくれる善玉菌のサプリメントです。
また、ご飯を食べられなくなった時の助けのひとつとなったのが
【腎臓サポート リキッド】で、腎臓病の犬のための高栄養療法食です。
この二つは、今のかりんにとってなくてはならないもの。
これから先も、かりんの身体を支えてくれるであろう頼もしい存在です。
増えるご飯
今年に入ってから始めた、変化するお食事サービス。
最初は一食につき注入器4本でしたが、これでは必要なカロリーには程遠いものでした。
そこで、かりんの様子を見ながら徐々に注入器の本数を増やし、今や8~9本にまでなりました。
ズラリとスタンバイした注入器。
これを朝・昼・晩食べさせますが、最初の4本くらいまでは良いものの
後半に差し掛かるとイヤイヤし始めます。
それから先は、無理矢理食べさせる感じになってしまうのですが
愚図るかりんと格闘しながら、何とか食事を終えます。
イヤイヤし始めると注入器の先っちょをグーッと噛むので
プラスチック製の注入器の先っちょは、潰れたり変形したりします。
ですから、潰れた部分を切ったり、新しい物に交換しつつ使っています。
一時、じわじわ増量して5.2キロまで増えていた体重も、今は5.0キロ。
食べる量が増えているから、もう少し体重が増えても…と思うのですが
ほぼ寝たきりですから、こんなものなのかもしれません。
それでも、これ以上減ることなく安定しているので、ありがたいことです。
いつものかりん…は?
気づけば、かりんについての「大変なこと」ばかり書き連ねており
少しばかり自己嫌悪に陥っている母さんです。
しかし、同時に、これが現実だと開き直っている部分もあります。
かりんが元気だった頃、晩年の姿を漠然と想像してはいましたが
階段の上がり下りができなくなったり、散歩でのスローな歩みだったり
せいぜいそんなところでした。
その想像を遥かに超えることとなってしまった現実ですが
そんな現実を、あるがままに受け容れながら過ごしているかりんの姿に
母さんも同じようにしよう…と心に決めています。
さて、今日のかりん。
イイ子にしているので独りにすると、程なくして鳴き始めましたが
母さんがそばに行くとピタリと鳴きやんでくれました。
ただこれだけのことですが、「あぁ、かりんだ!」と思うことができます。
「かりんが、かりんでいる」時間や度合いは、その日その日で変化します。
「今日は、どれだけいつものかりんでいてくれるかなぁ~」
日々そんなことを思いながら、かりんと向かい合っています。