身体と心の補液

慢性腎不全のため、かりんは慢性的な脱水状態にあります。
できるだけ、口から水分をとらせるようにはしていますが
身体に水分を保持することができないため、それにも限度があります。

そこで、今年になってから週に一度、皮下補液をしてもらっています。
かりんの身体のために、また、母さんがより安心していられるように。

皮下補液をしてもらう約15分ほどの間。
母さんはかりんに付き添いながら、そばで見守っていてくださる婦長さんと
かりんのことに限らず、あれこれお話しするのが楽しみとなっています。
そして、時に、ドクターがその話の輪に入ってくださいます。

皮下補液をした日は身体が楽になるのか、日中かりんはとてもよく寝てくれます。
そして、母さんも補液をしたかのように、心が楽になるのです。

抱っこでお花見

この週末、かりん地方のソメイヨシノが満開とのこと。
我が町の桜もそろそろ…と、車で通過しながら下見をしていたのですが
かりんを連れて出掛けた土曜日は、八分咲きくらいでした。

ここでのかりんと一緒のお花見は、今年で9回目。
我が家にとっては、絶対外せない大事な大事なイベントのひとつです。

この日、前夜に投薬した座薬が少しばかり効きすぎてしまったのか
朝になっても目覚める気配がなく、9時頃にやっとこさ~起きたかりん
ですから、お花見中も始終ぼ~っとしたまんまでした。

昨春は、地面に伏せたかりんを桜とともに写すことができましたが
もう横たわることしかできないので、抱っこしての撮影です。

いつもはKちゃんがかりんを抱っこして、母さんが写すのですが
今回は、母さんもかりんを抱っこしてカメラにおさまりました。

来年のこと、1か月先のこと、明日のことは、誰にもわかりません。
だから今、こうしてかりんと一緒にいられる幸せを噛みしめます。

座薬 VS ウンチ

今日のお話、お食事中の方は後回しにしていただいたほうが良いかも。

ここ毎晩、かりんに抗てんかん薬である座薬を使うことにしており
使い捨ての薄手ゴム手袋をして、母さんがお尻に座薬を入れます。
最初は恐る恐るでしたが、回を重ねるごとに手慣れてきました。

しかし、ある日、いつものように座薬を押し込もうとすると
何とな~く抵抗感があって、すんなりといかないのです。
「おっかしいなぁ~」と思いながら更に力を入れると
今度は逆に、こちらがグイグイ押し返される感じがし始めました。
「負けるわけにはいかないっ!」と、何とかかんとか座薬を押し込んで
ホッとしたのもつかの間…。

なんと、かりんのお尻から立派なウンチが出てくるじゃ~ありませんか。
それも、入れたばかりの座薬とともに。

座薬とウンチの攻防は、ウンチに軍配が上がりました。
出るタイミングを計りかねていた(?)ウンチが、「今だ!」とばかりに頑張ったようです。
「あららら~」と言いながら、母さんたち大笑い♪

てんかん発作

座薬を処方してもらったその日、とりあえず今夜は様子を見ようと
薬は使わず、かりんを寝させることにしました。

しかし、いつものように夜中に愚図り出し、鳴き始めました。
その状態が数分続いた後、急に動きが止まり鳴き声が途絶えました。
「やっと治まった…」と、ホッとしながら再び寝ようとしたのですが
よくよく見てみると、今までとはちょっと様子が違います。

敷いてあるマットに歯を立てて、目をカッと大きく見開いたまま
四肢を伸ばして小刻みにプルプル震えていました。
初めてみる光景ではありましたが、【てんかん発作】だと思いました。

この発作を見て、「そう言えば…」と思ったことがありました。
2時間ほど留守番をさせて帰宅した後、どんな様子か見ようとしたところ
そばにあった長座布団に食らいついていたことがあったのです。
食らいつくのをやめさせようとしても、頑として口を閉じたまんま。

こういう光景を、2週間ほど前から2回くらい目にしていたのですが
その時は発作だという認識が、これっぽっちもありませんでした。
ですから、この発作のような状況をドクターにお話した上で
薬を処方してもらったわけではなかったのですが
この度、抗てんかん薬を処方されたことに、改めて納得したのでした。

高齢になってから発作を起こすようになるケースは珍しくないそうです。
頻繁に起こるようになれば、飲み薬も必要になるかもしれませんが
しばらくは座薬のみで様子を見ます。

最初は、慢性腎臓病が闘うべき(正確には上手くつき合う…のですが)
対象のひとつでしたが、認知症状が加わり、てんかん発作が加わり。
今は慢性腎臓病のことよりも、他の心配が大きくなってしまいました。

でも、これらの新たな心配事とも上手くつき合いながら
穏やかに過ごしていくことが、かりんのための最善なのだと思っています。

座薬

ほとんど鳴くことのなかったかりんが鳴き始めた頃
確かに、自分の意思や要求を伝えようとして鳴いていました。
しかし、今は、その頃とは明らかに違う鳴き方になっています。
ただただ…鳴いているのです。

夜鳴きも、ほぼ例外なく毎晩のことになりました。
母さんがどんなに声をかけても撫でても、その声は決して届くことなく
同じ調子の大きな鳴き声がずっと続きます。
酷い時には、3時間近くも鳴き続けました。

少し前、「夜鳴きが酷くなったら、無理せずに言ってください」と
かかりつけの病院の看護師さんに声をかけてもらっていました。
自分では、「まだまだ、心身共に余裕はある」と思っていたものの
やはり、限界点に達してしまう前に相談してみることにしました。

現状を話した結果処方されたのは、神経の興奮を抑制し
けいれん発作などの症状を抑える抗てんかん薬の座薬でした。
(「抗てんかん薬?」と思ったのですが、この続きはまた)

次の日、そろそろ寝ようかと思った頃に鳴き始めました。
大興奮しているかりんに恐る恐る投薬したところ、だんだん興奮が治まり
10分後くらいには、気持ち良さそうな眠りに落ちました。
そして、その夜は愚図るかりんに起こされることは一度もありませんでした。

夜中に起こされることなく寝たのは、はてさて…いつぶりでしょう。
かりん自身も、ぐっすり寝て身体を休めることができたと思います。

薬を使わずに済めば、それに越したことはないのでしょうが
そうも言っていられなくなりました。
これからは、この薬がかりんと母さんたちの助けになってくれそうです。