家族記念日

今日は、かりんが我が家の一員となった日です。
2年前、うちにやって来たばかりのかりん
クマのぬいぐるみを思わせるような風貌でした。
一緒に暮らす新しい家族に戸惑っている様子もなく
新しい家に不安を感じている風でもなく
それはそれは、仔犬らしくない落ち着きっぷりでした。
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初めてかりんとお見合いしたのは、この日の3日前でしたが
「ビビッ☆ときた」とか、「運命を感じた」などということもなく
お互いに、とても淡々とした出逢いだったと記憶しています。
この2年間は、めくってもめくってもそのページに辿り着かない
非常に長く感じる月日だったようにも思えますし
パラッとめくると辿り着く、あっという間にも思えてしまいます。
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その頃の “クール・キューティー” だったかりん
いつの間にか “クール・ビューティー” になっていました。
でも…そのクールさだけは変わらないようです。

ひと暴れ

これをやらなきゃ一日が終わらない。
また、それをすることでスムーズに眠りのスイッチが入る
そんなことが、かりんにはあるのです。
それは…何のことはない、ベッドでの狂ったような大騒ぎです。
日中、ハウスでの留守番で持て余したエネルギーを
一気に発散するかのような、暴れっぷりです。
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そして、独りで思いっきり暴れた後は、こちらを誘ってきます。
母さんが手に持つぬいぐるみを狙い、目が爛々と輝いています。
この後、ぬいぐるみが襲われたのは言うまでもありません。
こうしてひとりきり遊んだ後、予告なく眠りに入ります。
眠りにつくまでのひと暴れ☆これは毎晩の行事です。

ぴ~ひゃらら

こんな風に平和そうな顔をして眠っている姿を見つけると
母さんは、ついつい顔をグンと近づけてしまいます。
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「あれれっ?」
よくよく耳を澄ませたら、小さな音を発しています。
すぴぴぴぴぃ~♪ ぴょょ~♪ ぴ~ひゃらら♪
どうやら、かりんの鼻が笛になっちゃったみたいです。
鼻で奏でる小さな笛の音に、そっと聴き入る母さんでした。

無視はイヤ

いつも仕事から帰るとかりんをハウスから出して、ひとしきり撫でます。
そうすることによって、留守番で寂しい想いをしていたかりんも落ち着きますし
母さんも、仕事モードから自宅モードへと切り替えがスムーズになります。
しかし、昨日はちょっと考え事をしていたせいもあって
ハウスから出しただけで、あまり触れることもなく、大して声もかけないまま
しばらくの間、ぼぉ~っとしておりました。
すると、「ねぇねぇ…母さんどうしたの?こっち見てよ!」とでも言っているみたいに
母さんの手に鼻面をズンズン押しつけて、ゴロンと横になりました。
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撫でてもくれない、声をかけてもくれない、目を合わせてもくれない…。
いつもと違う母さんの態度に不安を感じたのか
注意を引こうと一生懸命になっているかりんの姿を見て、フッと我に返りました。
犬にとって非常に堪えることのひとつに、「無視されること」がありますが
正に、そんな感じを受けてしまったのでしょう。
悪戯をしてしまって謝る時のように、母さんの顔を窺っている円らな瞳に
逆に…「ごめんなさい」をした母さんでした。

宝物

職場から少し離れた駐車場から職場までの道のりを
朝夕それぞれ、片道7~8分かけて歩きます。
この道は、人通りの少ない裏道で
特に夕方は、犬を散歩させている人をよく見かけます。
その中に、まるでレッサーパンダのような可愛い顔をした
ふさふさの毛をしたMIX犬がいます。
顔を見ると、仔犬のような無邪気な愛らしさなのですが
ぎこちなく跳ねるように歩く姿は、決して若くはなさそうでした。
昨日の夕方、向こうから犬を連れて来られる姿を見かけたので
思い切って話しかけてみました。
「ワンちゃん、何歳ですか?」
「平成2年生まれですから…17歳になりますねぇ」
一瞬、その17年を振り返られたのか
愛しさが込み上げるような、感慨深げな表情をされました。
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このワンちゃんと飼い主さん、そしてご家族の心の中は
決して色褪せることもない、決して失うことのない
思い出という宝物で埋め尽くされていることでしょう。
かりんと母さんも、こんな風に時間を重ねていきたいね。