タイルカーペット

私は比較的あっさりしている質だと、自分では思っていました。
なので、かりんが使っていたモノを淡々と片付けてしまうのであろうと
そんなふうに頭の中で想像していました。
しかし、実際には自分の想像とはまるでもって違っていました。

かりんが使っていたモノをとっとと片付けてしまうことは
かりんの思い出をも、心の奥底に追いやってしまうような気がして
(実際には、決してそんなことはないのですが)多少は整理したものの
今もあちこちに鎮座しています。
その中でも目につくのが、フローリングに敷いたタイルカーペットです。

自力歩行は勿論のこと、自力で立つこともできなくなってしまい
それでも、懸命にハイハイしながら移動しようとした時期がありました。
足元が滑らないようにと、かりんが移動する場所だけに敷きました。

そのカーペットの上を頑張って移動し、二進も三進も…いかなくなって
どうしたものかと思案している2年前のかりんです。
この頃の、頑張るかりんの姿はたまらなく好きでした。

「よいしょ、どっこらしょ!」
匍匐前進しながら、懸命にこちらへやってくるかりんの姿が見えるような
そんな気がしてきました。