先日、夕方の散歩から帰って来たところ
「すいません、ワンちゃんを見せていただいていいですか?」と
自転車に乗った近所のご婦人に声を掛けられました。
「ええ、どうぞ」と、かりんを連れてそばに行くと
「亡くなったうちの子によく似ているんですよ~」と
懐かしさと愛しさの漂う、優しい眼差しで撫でてくださいました。
かりんが家の中から外を眺めている姿を
通りすがりに、よく目にしておられたようです。
そのワンちゃんは柴犬で、16歳まで生きたそうですが
晩年は痴呆が出て、介護生活となったとのことでした。
「よく、看てあげられましたね」との言葉に
「いえ…看てやれるのは私たちだけですから」と
当然のことのようにおっしゃっていたのが印象的でした。
世間には、病気になったから、歳をとってしまったからといって
一緒に暮らしてきた愛犬を手放してしまう方もおられます。
でも、このワンちゃんはご家族に最期を看取ってもらえて
心からの幸せを感じていたに違いありません。
そして…この飼い主さんも、何ものにも代え難い幸せな時間を
愛犬と共に過ごされたのだと思いました。
みんなが、愛する家族と最期まで一緒に暮らせますように!
これは母さんの切なる願いでもあり、かりんの願いでもあります。