求める心

昨日、毎月恒例となっている犬猫の譲渡会が開催され
犬2匹、猫4匹が新しいご家族のもとへ旅立ちました。
譲渡会には、犬好き・猫好きな子供たちが集まってきます。
少し離れた場所にちょっぴり遠慮がちにたたずみながら
目はしっかり仔犬に釘付けになっている女の子がいました。
「犬…触ってみる?」と尋ねると、恥ずかしそうに頭を縦に振り
仔犬の小さな身体を優しく撫で始めました。
同伴のお母さんのお話によると、犬が好きでたまらないけれど
お祖父ちゃんが反対していて飼えないのだそうです。
しかし、一生懸命にお祖父ちゃんを説得中とのことでした。
そして、犬と暮らすために少しずつ貯金をしているそうです。
「お祖父ちゃんが、『いいよ!』って言ってくれるといいねっ」
そう言葉を掛けると、更にその意志を固めたかのように
口元をキュッと引き締めながら頷きました。
この子が大好きな犬を連れて、嬉しそうに散歩する姿を
近い将来、きっと見ることができるに違いありません。
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こんなにも強く求め、欲している子供たちがいる一方で
自分の身勝手で簡単に手放してしまう大人たちがいます。
そんな現実を目の当たりにすると
恥ずかしさと遣る瀬ない気持ちで胸がいっぱいになります。
初めて迎え入れたその時の喜び・嬉しさを忘れずにいれば
決して不幸な結末が訪れることはないと信じています。