せつない時間

かりんの歩みが危なっかしくなってからは、夜、母さんが隣に布団を敷いて寝ています。
未明の3時過ぎから鳴き始め、夜が明けるまで鳴きやまなかった日が、今週は2日ほど。

こういう時の鳴き方は半端なくて、叱ってもなだめても聞く耳を持たないので
気休めに場所を移動させたりして、鳴き疲れるのを待つしかありません。
両隣と後ろのお宅には、「かりんの鳴き声がうるさいかもしれません」と断ってあるのですが
そうは言っても気になり出すとどうしようもないので、母さんは気が気ではありません。

また、日中も、ほぼ例外なく午前中の大半を鳴いて過ごしています。

「シニアになり、寝てばかりで寂しい」と呟いていた頃がありました。
今は、静かに寝てくれているとホッとするというのが正直なところです。

介護は、綺麗ごとだけで語ることはできませんが
それでも、できる限り綺麗ごとだけを口にしていたいと思っています。
しかし、この鳴き声だけは、しれっとスルーすることが困難です。

心は間違いなく「かりん大好き」なのですが、それをも上回る鳴き声の脅威。
母さんにとっての【和み】が、一瞬そうでなくなる…せつない時間です。