母の新生活スタート

今日は、このブログにも何度か登場した私の母のことをお話ししたいと思います。

8年前に初期のアルツハイマー型認知症と診断されてから、デイサービスや訪問サービスなどの
介護サービスを利用しながら、なんとかかんとか独り暮らしを続けていた母。
この8年、私は車で2時間ほど離れた実家に、ほぼ2週間おきに帰っていました。

<15歳のかりんと母>

かりんが寝たきり状態になった時、どうして歩くことができないのか、横になってばかりなのか
説明したその瞬間は理解するのですが、次の瞬間にはすっかり忘れていました。
また、かりんが旅立ってしまったことも、わかったようなわからないような感じでした。
それでも、新たに家族に迎えたかのんを見て「かりんちゃん…じゃなくて、何ちゃんだっけ?」
と私に尋ねていたので、かりんではないということはわかっていたようです。

しかし、ここ2~3年で認知症が進行してきて、独り暮らしが危うくなってきました。
母は、今自分が何をしようとしていたのか、何をするべきなのかわからない状態で
デイサービスのない日は何をするでもなく、家の中をウロウロするばかり。

そんな母の様子に限界を感じ、この春、複数のグループホームへ入所申込みをしました。
当然の如くどこも空きはなく、1年そこらは待つことになるだろうと覚悟をしていたところ
8月下旬、申し込んでいたグループホームから入所の打診がありました。
そして、先日、実家のある市内のグループホームへ入所しました。

入所を決めてから実際に入所するまでは、これで一安心という気持ちと
本当にこれで良かったのかという気持ちが入り交じり、複雑な気持ちで過ごしました。
でも、施設から送られてきた、楽しそうに過ごしている母の写真を見て
「独り暮らしは心細かったんだなぁ、本当に寂しかったんだなぁ」と改めて感じ
これで良かったという気持ちが、私の中で確固としたものになりました。

新しい生活に慣れ、不安なく過ごせるようになるには、多くの時間が必要だと思いますが
残りの人生を、母が自分らしく穏やかに過ごしてくれることを願うだけです。

待つ…のみ

限られた場所で暮らし、日々の生活の中で自由にあちこち移動する習慣がなかったかのん
それに加えて、いまだに自力で階段を下りることができないこともあって
我が家に来て1年半となりますが、家の中でも行動範囲がかなり限られています。

なので、2階にある母さんの部屋とKちゃんの部屋を行き来しながら、日がな一日を過ごします。

そんな中、ふと見るとこちらの様子をじーっと見ている時があります。
きっと、「遊んでくれないかなぁ」とか「そろそろ散歩では?」などと思いながら
母さんたちの行動を観察しているのでしょう。

かりんは何か要求があると、前足でチャイチャイして積極的にアピールしていましたが
かのんはとても控えめで、そんなふうに行動で示すことはほとんどありません。

ひたすら待つ、待つ、待つ…のみ。
それ故、なんとなく健気に見えてしまって、ついついこちらが察してしまうのでした。

熟睡

かりんもヘソ天をすることはあったけれど、それはお腹を撫でてほしいということのようで
そのまんま熟睡してしまうことは、ほとんどなかったと思います。

しかし、かのんは違います。
ヘソ天したまんま、こんなにもパッカ~ンな恰好で、それはそれは気持ち良さそうに寝るのです。
夜中、母さんがふと目を覚ました時にも、この格好で寝ていることがよくあります。

おまけに、今日は白目をむいて、口も半開きになってる~。
こんな格好で熟睡しているかのんの姿に、日々の疲れも吹っ飛びます。

蹴り蹴り…イケてる?

危険な暑さも少しずつ和らぎ、お出掛けする気にもなってきたので
先日、市内の古墳のある公園へ久しぶりに散歩に行きました。

そうは言っても、この日の最高気温は30度超え。
公園に着いたのが11時前でしたが、人影はありませんでしたので
贅沢にも、ほぼ貸し切り状態でした。

程良い草むらを見つけると、よく蹴り蹴りしていたかりん
その蹴りっぷりは見事なもので、ピーン伸びた後脚が綺麗でした。

が、四肢が短くて、何をやってもドジっ子っぽいかのん
同じように蹴り蹴りしても、何とな~く今ひとつ。
それでも、カメラに収めると、それなりの蹴りっぷりでした。

公園をササッと歩いたあと、近くにある手作り工房のあたりまで
あちこちクンクンするのに忙しいかのんの歩みに合わせて散歩。

帰途に就く頃には、そこそこ汗をかいて疲れた母さんたちでしたが
かのんはまだまだ名残惜しそうでした。
かのんのリクエスト(?)に応えて、また出掛けることにしましょう。

初めての被り物

かのんは大層な怖がりなので、母さんが何か得体の知れないモノを手に持っただけで
ガクンと腰が引け、そそくさと逃げ出してしまいます。
なので、何かを被る…なんて~ことは至難の業です。

ところが、ある日のこと。
遠くでゴロゴロ鳴っている雷が気になり、フリーズ気味になっていたので
試しに、懐かしのコレ(被り物 -5-)を被せてみました。
(一部、部品がなくなっているけれど、そこはご愛嬌)

かりんの愛らしさには到底敵わないけれど、そこそこイケてる?